メニューをクリックしてください。
1.フィラリア症について
2.熱中症
3.犬・猫に食べさせてはいけないもの
4.皮膚真菌症
5.肥満
6.ノミ・マダニの予防をしましょう
7.トリミング・プロのコツ1
8.老犬・痴呆犬の介護
9.狂犬病予防のお話
■フィラリア症■
この病気は簡単にいうと、犬糸状虫の成虫が肺動脈や右心系などに寄生することにより生ずる循環障害のために様々な症状を発症する犬の病気です。
では、その犬糸状虫の感染経路、寄生部位、症状と治療についてみていきましょう。
■犬糸状虫の感染経路と生活環■
犬糸状虫の成虫がどのように肺動脈や右心系に寄生するのかみてみましょう。
まず、すでに犬糸状虫に感染している犬がいるとします。この犬の体内には血流に乗って体のいたるところに子虫(ミクロフィラリア、mf)がいます。この犬を蚊が吸血すると血液と共に子虫が蚊の体内に移行します。mfは蚊の体内で二週間かけて感染子虫(3期幼虫)へと発育します。この蚊が他の未感染の犬を吸血した時に、感染子虫が犬の体内へと送り込まれます。
送り込まれた感染子虫は犬の皮下組織や筋肉などで発育し、感染後約2ヶ月で未成熟虫(5期幼虫)になります。未成熟虫は血管内に入り、心臓へ到達しさらに肺動脈の末梢部へと移行します。ここでさらに発育を続け、感染後約6ヶ月で成熟成虫となり肺動脈に寄生するようになります。肺動脈に寄生した成虫がmfを産生し、血中に検出されるのは感染後7から8ヶ月後と考えられています。 さらに寄生が進むと右心系にまで寄生範囲が拡大します。犬糸状虫の寿命は成虫で大体5から6年、子虫で2から3年といわれています。

以上が犬糸状虫の生活環とその感染経路です。
ちなみに、この場合の犬や蚊のような寄生虫の増殖や発育する場所を提供する生体を宿主といいます。
また、宿主の中でも蚊のように寄生虫が、幼虫の時期を過ごし生活環に必要な宿主を中間宿主といいます。
さらに、幼虫が成熟し子虫を産生し始める宿主を終宿主といいます。
フィラリア症は100%予防可能です。
今のところ、月一回の予防薬の投与が一般的かと思います。
幼虫が血管内へ遊出するのに約2ヶ月かかりますが、予防薬は血管や心臓に到達した幼虫には効果が弱いためそうなる前の投与が望ましいのです。また、地域で一旦発生した犬糸状虫症は根絶が非常に困難なため、毎年の予防が重要になってきます。
■寄生部位について■
フィラリア成虫は、ミクロフィラリア(mf)を産生します。mfは血流に乗って全身至る所に存在するようになります。そうして、蚊の吸血によって蚊の体内へ移行したmfは、マルピギー管と呼ばれるところで、3期幼虫(L3)まで発育します。その後、マルピギー管から、吻鞘へ移行し、次の吸血まで待機します。吸血によって唾液と共に犬の体内へ入ります。そうすると皮下織や筋肉で5期幼虫まで発育し末梢静脈へ入り、最終的に肺動脈に寄生し、成虫になります。
■症 状■
症状は成虫が肺動脈に寄生することで、血管内膜が硬化、狭窄し肺動脈や肺の血圧が上昇することが原因です。結果的に右心不全を起こして様々な症状を発症します。
具体的な症状としては、運動を嫌う、咳をする、貧血や呼吸困難などです。さらに重症になると、肝硬変や腎不全を併発して、腹水の貯留、黄疸、削痩、皮下浮腫、喀血などがみられるようになります。通常フィラリア症は慢性経過で、数年かけて進行していきますが中には、急性のものもあります。大静脈症候群(VCS)と呼ばれているもので、原因は肺動脈の血流障害により成虫が三尖弁口部へ移動し、三尖弁に絡みついたりして弁機能を障害することによります。このことで、重度な右心不全と血管内溶血(血管内で赤血球が壊れる現象)が起こります。
具体的な症状として血色素尿(赤い尿)、呼吸困難、貧血、虚脱(脱力してぐったりとした状態)などがみられます。 フィラリア成虫は、ミクロフィラリア(mf)を産生します。mfは血流に乗って全身至る所に存在するようになります。そうして、蚊の吸血によって蚊の体内へ移行したmfは、マルピギー管と呼ばれるところで、3期幼虫(L3)まで発育します。その後、マルピギー管から、吻鞘へ移行し、次の吸血まで待機します。吸血によって唾液と共に犬の体内へ入ります。そうすると皮下織や筋肉で5期幼虫まで発育し末梢静脈へ入り、最終的に肺動脈に寄生し、成虫になります。
■治 療■
治療の前にまず犬糸状虫の診断をします。これは、犬糸状虫抗原検出キットを用いたり、mfを直接、顕微鏡で確認することで行います。感染の有無は検出キットの方が簡単で、また感度も高いので、よく使われていると思いますが、治療するときには血中のmfの有無とその数も重要になります。
治療は外科的に成虫を摘出する、薬で成虫を駆除する、薬でmfを駆除するなどの方法があります。しかし、これらはいずれもそれなりの危険が伴います。外科的手法では心臓に対する侵襲が大きかったり成虫を十分摘出できない場合があったりします。成虫に対し薬を使う場合は感染の度合いによっては死んだ成虫が肺動脈末梢を栓塞したり、重篤な副作用が出たりします。mfに対し薬を使う場合でも死んだmfが末梢血管を栓塞し、ショック症状を起こすことがあります。また、重感染により衰弱してしまっている場合にはこれらの治療を行わずに対症療法を行ったりします。
このように、一度フィラリアに感染してしまった場合には治療はなかなか困難な場合が多いのです。
フィラリアは100%予防できる病気なので、これらの危険を冒すことのないようにきっちり予防してあげるのがベストでしょう。